日本ワイン発祥の地であり、生産量とワイナリー数は日本一の山梨県。
2019年8月7日、山梨県は「ワイン県」を宣言した。
そこで産地ならではのワインイベントがD&DEPARTMENT YAMANASHI by Sannichi-YBS(以下d)で開かれた。
参加したので詳細をレポートしたい。
d SCHOOL「わかりやすい甲州ワイン」キザンワイナリーの概要
日 程:2019年12月6日(金)
時 間:午後6時30分~8時00分
場 所:D&DEPARTMENT YAMANASHI
定 員:15名
参加費:3,000円(税込)ワイン6種類の試飲付き/ノンアルコールの方は2,500円(税込)
d SCHOOLって何?
d SCHOOLはもともとdスタッフ向けの講座。
専門家による解説がわかりやすいことと、ロングライフデザインを普及するためにも一般の方にもきいてもらおうと開かれ、実りのある勉強会にクラスチェンジした。
d SCHOOL「わかりやすい甲州ワイン」の講師
機山洋酒工業株式会社 代表取締役 土屋 幸三氏
塩山の地域の生活を考え、その解決策としてワイン造りをしている人物だ。
キザンワイナリーってどんなワイナリー?
周囲に山々が織りなす甲府盆地。その甲府盆地の北東の地、甲州市塩山にある家族経営のワイナリー。
ワインは大地に育まれるもの。
機山ワインは自家ブドウ園のブドウを主体に東山梨地区で栽培されたブドウのみを使ったまさに山梨のワイン。 地域に根ざしたワインを造っている。
d SCHOOL「わかりやすい甲州ワイン」で飲んだワイン6種
登場したのはキザンワイナリーの代表的なワイン6種。
醸造した本人からどのようにして造っていったのかひとつひとつ説明を聞く。
日本の食文化は多種多様で豊かなので、ひとつひとつワインに合わせるのが難しいことや、歴史・風土・環境・習わしなどの文化背景を取り入れながらブドウ畑の1年をスライドを見ながらわかりやすい解説を受けた。
2019年は4~5月まではよかったが、7月のヴェレゾン(色づき)がうまく進まなかったこととと、糖度の上がりが例年と比べて違った。
ブドウの仕上がりは毎年変わるので個性として考えている。
Kizan Sparkling Traditional Bruit 2017
甲州品種の辛口スパークリングワイン
シャンパンと同じ製法を甲州に応用。レモンや青リンゴの香り。
樽のみならず瓶内でも発酵させているので(瓶内二次発酵)、きめ細かく口当たりが柔らかい泡ができる。
造ったきっかけは「2004年、甲州が売れなくてどん底だったので売るために泡にしてみた」との事。
白と赤のラベルのデザインは日本画家「宇佐美圭司」によるものだ。
Kizan Wine 白 2017
甲州品種100%。柔らかな口あたりで、和食全般に相性が良いワイン。軽く冷やして飲むとよりおいしい。
一緒瓶サイズもあるが、微妙に味を変えている。
Kizan Wine 赤 2016
ブラッククイーン種100%
ブラッククイーンを使った日本ワインでは一番おいしいと思っている。
酸味は高いが、渋みは少ない辛口赤ワイン。親の代から栽培している。
割れやすいので扱いが大変。今年はヒョウも2回降ったりして身も凍る思いをした。(結果的にそれほど影響はなかったとのこと)
Kizan Selection Chardoney 2017
シャルドネ種100%。樽の味わいがあるのでバター料理などがよく合う。
近所で栽培している。完売。
Kizan Selection Melrot Petit Verdot 2017
メルローとプティベルドーのブレンド。
柔らかな渋みと穏やかな酸味でスパイシーな料理や肉のローストと合う。
完売。
Kizan Wine Family Reserve 2017
もともと自宅で飲むように作ったが4,000本できたので販売もすることになった。
メルロ50%、ブラッククイーン30%、カベルネソーヴィニヨン15%、プティヴェルド5%のブレンド。
年によって比率は変わる。
d SCHOOL「わかりやすい甲州ワイン」キザンワイナリー 編のまとめ
一部売り切れてしまったものもあるが、全体的に味と価格のバランスがよく、デイリーに飲めるワインたち。
日本ワイン、特に山梨のワインを飲み始めるならばこのワイナリーから始めるのが定石。
特に日本初の甲州品種のスパークリングはオススメだ。
「迷ったらキザン」
ワイン県だと誰もが納得するワインを造り出している。
※2019年12月現在 個人の感想