実に4年ぶり。コロナ禍でしばらく止まっていたが、5類になったことで最大限の感染防止を払いながらの開催となった。
勝沼図書館が誇る膨大なブドウ、ワイン資料に囲まれながら6人の醸造家自らワインを語っていただく会だ。
産地ならではのイベントに運良く参加することができたので、どんな内容だったかレポートしたい。
産地ワインの夕べの概要
日 時:2024年2月24日(土) 19:00〜21:00
場 所:甲州市勝沼図書館
参加費:無料
プレゼンター(参加ワイナリー)
山梨県内のワイナリー6社が参加
勝沼町だけでなくさまざまな地域のワイナリーが参加していただいだ。
・アルプスワイン(笛吹市一宮町)
・塩山洋酒(甲州市塩山千野)
・原茂ワイナリー(甲州市勝沼町)
・マルサン葡萄酒(甲州市勝沼町)
・ドメーヌ・オヤマダ(甲州市勝沼町)
・ドメーヌQ(甲府市桜井町)
とワインと合わせる食事を提供していただたいた野菜ソムリエプロの雨宮まゆみ氏
産地ワインの夕べの内容
最初に順番に図書館からの事前アンケートにお答えいただいた。
質問は4種類。
A 感染症防止の約3年間、どんな気持ちだったか?
B 現在どんな活動をしているか?
C 今後やりたいこと、やってみたいこと
D 自分と会社を色 & 漢字2文字か四字熟語で表現
また、自身の好きな本も紹介いただいた。図書館らしいwww
アルプスワイン 前島 良氏
A かなり不安が大きかった。今後は会社・社員・自身の防衛をきっちりやっていきたい
B ワインのイベントを計画中
C 新しいタイプの野外イベント
D 会社/利新阿鈩(リニューアル)、水色 自身/継続、黄色
日本の礼儀作法 ~宮家の教え~ 竹田恒泰 講談社
塩山洋酒 萩原 弘基氏
家族の受験対応のために、念の為のオンライン参加
A 仕込みも一人のため、罹患したらどうしようかと不安だった
B メーカーズディナーや高校生にワインセミナー
C 新品種の栽培・醸造
D 雲外蒼天(うんがいそうてん)/オレンジ
どう生きるかつらかった時の話をしよう 野口聡一/著 アスコム
原茂ワイナリー 山崎 紘央氏
A 制限の多かったなかでの一生懸命
B 勝沼の甲州の品質の向上と、次世代の栽培化の育成や栽培義技術向上を目的とした活動
C アジア圏への海外進出
D 過猶普及(かゆうふきゅう)/灰色
フェルマーの最終定理 サイモン・シン/著 新潮社
マルサン葡萄酒 若尾 亮氏
A 大きな動きはしないでじっとしていた
B 小さくこじんまりと手の届く範囲を意識している
C 今やっていることを継続していきたい
D 会社/標準、グレーの上に橙柄 自身/飄々(ひょうひょう)、山吹色
ミュージック・マガジン
写真は最新号だが、バックナンバーをネットなどで買い漁っているそう。
ドメーヌ・オヤマダ 小山田 幸紀氏
A 来客やイベントが減って作業が進んだ
B ブドウ栽培・ワイン醸造、野菜、米、養鶏
C 鶏を増やす
D 愚禿(ぐとく)/無色
レベル、食べる? 大久保修平・白神美紀/著 虹有社
ドメーヌQ 久保寺 慎司氏
A いっぱいいっぱい
B 桜井町での自社畑の増加
C 自社産ブドウの比率アップ
D 会社/粒粒辛苦(りゅうりゅうしんく)、緑色 自身/老化、灰色
硝子の太陽 Rouge、Noir 誉田哲也/著 光文社
産地ワインの夕べの様子と提供されたワイン
それぞれ白と赤をちょっとずつ提供していただいた。
アルプスワイン
<左> FOX VILLAGE 甲州スパークリング
甲州市のみの甲州種使用
ほんのり甘味 マンズワインにガス入れしてもらったとの事
<右> FOX VILLAGE ベーリーAドライ
さわやかヨーグルトの風味 軽くて1本楽に飲めそう
塩山洋酒
<右> 樽甲州2022
20時間スキンコンタクトした
<左> Japanese Blend2022
酸強め、ブラッククイーン&アリカント、マスカットベーリーAのブレンド
原茂ワイナリー
<右> ハラモ甲州シュールリー2022
オリの匂いが嫌なのでオリ引きをざっくりしている ステンレスタンク
<左> ハラモレッド2021
メルロー&オークチップで試験的に作ったワイン
ミドルレンジ、木の枝
マルサン葡萄酒
<左> 醸し甲州 オレンジワイン
<右> アジロン百 渋みなくヨーグルト香
ドメーヌ・オヤマダ
<左> 祝 泡 デラウエア、プチマンサン
<右> 日向 シラー、タナ、ムールベール
ドメーヌQ
<左> 甲州黄金色2023 オレンジワイン
<右> 武田神社裏の酵母を使用
ピノ・ノワール2018
2年樽に入れた辛口 タンニン強め
硬いので昔のヴィンテージを持ってきたとの事
試飲ワインに合わせたメニュー
野菜ソムリエプロの雨宮まゆみ氏による2品。
今回は2種類のキッシュと付け合わせだった。
自家製野菜を使った
カボチャのボロネーゼのミルフィーユキッシュ
いちごマスカルポーネのキッシュ
リンゴと白菜、ニンジンのコールスロー
産地ワインの夕べのまとめ
まずは産地ならではの醸造家プレゼンターの驚き。
それぞれのワインへの想いやこだわりを直に感じられる有意義な会だった。
醸造家のお気に入りの本の紹介や図書館だからこそできるイベントだと感じた。
勝沼図書館のインフォメーション
創立1996年。図書館としては比較的新しめ。
一般利用者に貸し出し・公開できるぶどう・ワイン資料に関する蔵書は3万点以上あり、一公共図書館の中で日本一を誇る。
毎年秋には「ぶどうとワインの資料展」を開き、広く勝沼やワインの歴史などを知ってもらう手助けをしている。
開館時間:午前9時から午後5時
休 み:月曜日(祝日の場合はその翌日)
電 話:0553-44-3746
住 所:甲州市勝沼町下岩崎1034-1
※2024年3月現在 個人の感想