2010年7月にオープンしたビストロ・ミル・プランタン。
2020年に10周年を迎えたが、コロナ禍で感謝祭は延期延期となっていた。
日本政府が感染症法上の位置付けを5類に移行したので、3年越しにようやく開くことになった。
ワインは勝沼トンネルカーブにて寝かせておいた極上品の数々。
どんな様子だったのかレポートしたい。
ビストロ・ミル・プランタンってどんな店?
ビストロ・ミル・プランタンは2010年7月に山梨・勝沼にオープンした。
Mille printempsはフランス語で「千の春」の意味。妻の名から名付けている。
日本の誇れるワインの産地、山梨の旬を大切にしたい地産地消型のフレンチレストラン。
オーナーソムリエの五味丈美氏は元・銀座レカンのシニアソムリエ(驚)。
勝沼・ビストロミルプランタン13周年感謝ワイン会の概要
日時:2023年 7月22日(土曜日) 18:00開場 / 18:30開始
定員: 25名様(ビストロ・ミル・プランタンへ来店、利用されているお客様限定)
会費: 9,000円(お料理、ワイン、消費税込)
飲んだワイン<泡編 4種>
なるべく詳細にメモしたが、感想はその場で飲んだ語彙力のない素人評価。
表は左(上)が弱く、右(上)が強く表している。
エチュードルバイヤートトラディショナルメソッド2014 / 丸藤葡萄酒
シャルドネ。瓶内二時発酵。
最初のウエルカム & 乾杯ドリンク。
もうこれを飲むだけで来た甲斐があったといえる1本。
濃厚な青リンゴ。樽香も感じた。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
明るい黄色 | 青リンゴ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ |
セレナ・エクストラ・ブリュット2015 / 中央葡萄酒
シャルドネを伝統的な瓶内二時発酵 & 瓶内熟成。
ルミュアージュからデコルジュマンまで手作業したもの。生産本数約2,000本。
さわやかで皮の渋みあり。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
ゴールド | 青リンゴ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ |
delaware & sigerrebee2022 / 7Cedars Winery
元フジッコワイナリーの醸造家・高野氏によって2022年に河口湖付近にできたワイナリー。
遅ればせながら、同会に本人もご登場。
最初の口あたりはドライだが、後味に甘み・渋みを感じた。
柑橘系ジュースみたいでサクサク飲める。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
薄イエロー | 青リンゴ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ |
Collection Vin Petillant2020 / ベルウッド・ヴィンヤード
泡というか微発泡ワイン。
濁りや澱を見受けられたので自然な感じで作られているかと。
あまり聞かないワイナリーだなとおもったら産地は山形だった。
リンゴジュースみたいで、皮の渋みを感じた。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
濃いイエロー | パイナップル | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ |
飲んだワイン<白ワイン編>
椀子ソーヴィニヨン・ブラン2017 / シャトーメルシャン
グレープフルーツ、原田知世的な春の畑の印象。
厚みのあるSB。個人的にけっこう好きな味。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
薄いイエロー | 花 | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ |
甲州樽発酵2017 / 白百合醸造
樽で発酵後、7ヶ月のシュール・リー。
柔らかい樽香。バター。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
イエロー | セメダイン | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ |
甲州朝焼2020 /金井醸造場
優しくて穏やかな醸し甲州。
粘性は高く、後味に酸を感じる。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
オレンジ | パイナップル | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ |
霜(そう)2019 / 98wines
微発泡していた。キレイな甲州。
バランスいいなと思った1本。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
薄イエロー | セメダイン | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ |
アルジョンテ2019 / ドメーヌ・テンゲンジ
ステンレスタンクで発酵。10カ月のシュール・リー。
一番不思議な甲州だった。甲州ってわからなかった。
日本酒っぽい。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
薄イエロー | セメダイン | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ |
グレイス・シャルドネ2018 / 中央葡萄酒
しっかりしたボディ。強めの樽感。
フライなどにすごく合っていた。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
薄イエロー | 青りんご | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ |
桜沢シャルドネ2017 / 奥野田葡萄酒
やんちゃなシャルドネ。樽香が一番強かった。
ブルゴーニュな感じ。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
Mイエロー | 青りんご | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ |
シャルドネLIB2018 / ボー・ペイサージュ
ボーペイサージュといえばメルローが有名だが、今回はシャルドネ。
甲州っぽいシャルドネな印象。ものすごくぶっ飛んだワイン。
特徴的なタクアンの香りも。
生産本数800本。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
薄イエロー | オレンジ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ |
ヴィノダ万力シャルデラ2020 / 金井醸造場
今までリリースされていたものよりドライ。
パイナップル、りんご風味。 BOW! に近いかな。
ラベルデザインは金井祐子氏。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
薄イエロー | ミカン | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ |
飲んだワイン<赤ワイン編>
Huit2018 / ダイヤモンド酒造
凝縮した果実感。
生ハムの酸味とバッチリ。
山梨のマスカットベーリーAはこれだと言い切れる1本。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
茜色 | 木の枝 | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ |
マスカットベーリーA樽貯蔵 バレルセレクト2017 / 丸藤葡萄酒
直前に飲んだダイヤモンドに比べるとフレッシュ。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
濃いルビー | 柿 | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ |
芒(のぎ)ロゼ2019 / 98wines
軽い。透明感あり。
料理の邪魔をしない味わい。
テーブルワインとして抜群。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
ルビー | チェリー | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ |
ヴィノダ天神万力MBA&C.S.2019 / 金井醸造場
アンズ、イチゴ、小枝のニュアンス。
フレッシュな印象。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
ルビー | りんご | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ | ⚪️⚫︎⚪️ |
アートラベル・メルロー2017 / 機山洋酒
塩山産メルロ100%使用。
地酒といえば機山ワイナリー。ものすごくバランスとれてた優等生。
上品な渋みが果実感とマッチした味わい。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
Mアンバー | りんご | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ |
グレイス・カベルネ・ソーヴィニヨン2016 / 中央葡萄酒
日照時間日本一の北杜市・明野町で除草剤と化学肥料無使用で栽培したブドウを使用。
フレンチオーク樽で18カ月熟成。無濾過。
カベルネは苦手な品種だったが、これはサクサク飲める。
カベルネ特有のタンニンをほとんど感じられず、後味に甘みが残る。
明るい30代女子って感じ。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
ガーネット | 木の枝 | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ |
ピノ・ノワール・クレレ・ヴィー二ュ・サンシミ2017 / 小布施ワイナリー
ピノにある華やかさは感じず、埃っぽい田舎娘な印象。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
アンバー | マグロ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ |
Kisvin・Syrah2011 / シャトー酒折
キスヴィンがまだシャトー酒折に委託醸造されていた頃のワイン。
思っていたより軽やかで柔らかい。スパイシー。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
濃ルビー | 木の枝 | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ |
桔梗ヶ原メルロー1996 / シャトーメルシャン
写真ではわかりづらいが相当でかい。
大きすぎて持ちきれないので、デキャンタージュされて提供された。
中途半端な容量(6,150ml) は中身が少なくなってしまうことを前提にした容量らしい。
青い香りととともにアルコール感、枯れた感じが強かった。
赤ワインにありがちな苦味は少なかった。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
濃いルビー | 木の枝 | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ | ⚪️⚪️⚫︎ |
勝沼・ビストロ・ミル・プランタン
13周年感謝ワイン会で一緒に楽しんだ食事
食事はブッフェスタイルでの提供がされた。しかもけっこうな量。
野菜からはじまり、海鮮、肉、デザートまでそれぞれのワインに合うようにチューニングされていた。
どれもがおいしくて大満足。
持ち寄りしたワインの紹介
飲ませたいワインがあれば持ってきてということだったので何人か持参してきた。
岐阜のシードルだったり、海外のピノだったり、ブラインドテイスティング用で数本持ってきた人と多彩なラインナップ。
ここでは口にしたものを紹介したい。
(ここだけの話)ブラインドは1回だけ品種を当てることができてリトル鼻高々www
ミエ・イケノ シャルドネ2017 / ドメーヌ ミエ・イケノ
ブドウを化学肥料や除草剤を不使用で栽培。
グラビティフロー方式で醸し、無濾過。
むかーし、このワイナリーがまだ普通に買えた頃のワインを持参した。
後味にりんご感。
6年経っていたがまだまだいけそう。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
中黄色 | 高原の草 | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ |
椀子ピノ・ノワール2020 / シャトーメルシャン
ラベルがちゃんとついてないワインwww
生産数が少なくて一般販売しなかったそうで。(50本限定)
柔らかいピノの中に酸を強く感じた。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
ガーネット | アルコール | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ | ⚪️⚫︎⚪️ |
アリジアン ピノノワール 2011 / ホールバーククロスローズ
持ち込みでみかけた唯一の海外産ワイン。
教科書通りのピノノワールな印象。スパイシー。
色 | 香り | ボリューム | タンニン | 甘み | 酸味 | 果実味 |
ガーネット | ー | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚫︎⚪️⚪️ | ⚪️⚫︎⚪️ | ⚪️⚪️⚫︎ | ⚪️⚫︎⚪️ |
まとめ
後にも先にもこんな会はあと10年はなさそうなワイン会。
手持ちのコマの幅の広さはもちろん、保存状態・サーブもよいタイミングで大変おいしくいただけた。
日本ワインの持つ魅力、それにあわせた料理の力が見事にマリアージュした会であった。
健康ととお金が続くかぎり、このお店を応援していきたい。
※2023年7月現在 個人の感想