日本ワイン:ワインツーリズムやまなし 2021 春・桃の里笛吹市 体験記

毎年4月に開かれる春のワインツーリズムやまなしは笛吹市で開かれている。
ここから眺める桃の里はまさに桃源郷。
しかし2021年は思いのほか早くに桃の花が咲いてしまった。
2021年はコロナ禍の中で開催が危ぶまれたが万全の対策をとった上で無事に開催となった。

※ワインツーリズムは一般社団法人ワインツーリズムの登録商標

今回はコロナ感染症対策として以下の対策が講じられた。

◾️ 当日参加の人数を例年の半分以下に縮小開催(完全事前予約)
◾️ 事前の体温チェック(1週間分)
◾️ ワイナリーに乗り継ぐバスは石和温泉駅出発のみ予約・人数限定
◾️ 食事はお弁当での配布

また、実際に現地に行かれない方のためにオンラインイベント(130人限定)も同日開催された。

過去のワインツーリズムやまなしの記事はこちら

ワインツーリズムやまなし 2021 春・桃の里笛吹市の概要

開催日程:2021年4月10日(土)
開催定員:現地参加150名限定(オンライン参加 130名限定)
参加費用:8,800円(税込)

ワインツーリズムやまなし 2021 春・桃の里笛吹市ってどんなイベント?

山梨ワインの産地で生産者や地元民の日常に入りこみ、好きなワインや好きなワイナリーをみつける大人の遠足だ。

ワインツーリズムやまなし 2021 春・桃の里笛吹市で楽しめたワイナリー

今回のワインツーリズムやまなしに出店したワイナリーは10社。
これは笛吹地区に位置しているワイナリーのほとんどだ。
それを一同に楽しめるツーリズムとなっている。

■ マルス山梨ワイナリー
■ ニュー山梨ワイン醸造
■ 笛吹ワイン
■ 八代醸造
■ アルプスワイン
■ 新巻葡萄酒
■ 北野呂醸造
■ 日川中央葡萄酒
■ 矢作洋酒
■ ルミエール

ワインツーリズムやまなし 2021 春・桃の里笛吹市の体験記

今回どのようにしてワインツーリズムを楽しんだかレポートしていきたい。
今回さんかできなかった方、次回以降に参加する方の参考になれば幸いだ。

ワインツーリズムやまなし 2021 春・桃の里笛吹市の受付

ワインツーリズムやまなし 2021 春・桃の受付
受付をするボランティアスタッフ

まずは体温測定と指のアルコール消毒。
事前に郵送されていた一週間分の体温表を受付に提出。
特に体調不良がなくて一安心して参加に臨む。

コロナ対策として今回は毎回配布されるワイングラスがなく、各ワイナリーでプラカップをもらう方式に変更された。

バス運転手やワイナリースタッフにに見せるイベント参加のためのリストバンドと誰がどのワイナリーに寄ったか分かるようになっている識別カード。

ワインツーリズムやまなし 2021 春・桃の里笛吹市のバス

バスは60人バスを25名限定で運行。
バス運転手やワイナリースタッフにに見せるイベント参加のためのリストバンドと誰がどのワイナリーに寄ったか分かるようになっている識別カード。

いつもよりスカスカで軽いブルジョワ感を感じた。
窓も開けてあって春の陽気が気持ちいい。

ワインツーリズムやまなし・春2021で巡ったワイナリー全10軒

ワインツーリズムやまなし・春2021でのバス

バスに乗り込み笛吹地区を左回りに巡っていく。
10年近くワインツーリズムに参加しているが、このコースは今回初めてだったりする。

01 笛吹ワイン

7~10月上旬にワイン造りを体験できるワイナリー。
MBAとロゼのミニボトルが販売されていた。

笛吹ワイン外観

朝一だけど12種類のワインがズラリ。

笛吹ワインのワイン群
辛口5種類、甘口7種類
笛吹ワインの辛口デラ
けっこうなみなみと注いてくれたw

辛口デラを試飲。けっこうドライ。
使い捨てミニカップで試飲。
これは今回のワインツーリズム共通だ。
あくまでも試飲。飲み放題ではない。

笛吹ワインの辛口甲州
朝からワインを飲む。この上ない至福。

続いて辛口甲州。
オレンジかかっていたが先のデラより甘口だった。

02 ニュー山梨ワイン醸造

続いて徒歩で次のワイナリーニュー山梨ワイン醸造に向かう。
10分足らずだが、丸一日外歩きなので、歩きやすいスニーカーがオススメ。

ニュー山梨ワイン醸造外観
ニュー山梨ワイン醸造のサクラアワード受賞ワイン

創業59年目にしてサラアワードを初受賞。
試飲はなく、販売のみだったのが残念。

甲州泡。だいぶ甘みが強くて初心者向け。
ニュー山梨ワイン醸造のラインナップ
今回出されたラインアップ。
キッチンカー「 Sop」

キッチンカー「 Sop」出店。
おつまみ、スープ、ジンジャーチキン、ガバオライス、カレーなど。

03 八代醸造

地域の地産地消を目指し「山梨県特産の里づくり推進事業1号として指定された珍しいワイナリー。

アルコールと体温測定ののち、おつまみをいただく。
ワインといえば樽!

手袋着用で樽からセルフでニュー甲州路のワインを注ぐ。
甘みが強かったが、適度に冷えていたので後味はスッキリ目。

八代醸造の畑とSS
隣接する畑の中の休憩場。

消毒するマシーンスピードスプレッッターと合わせて次の目的地へ。

左回りでバス停・一之倉へ
今回は30分間隔なので待ち時間がだいぶ解消された。
また、ナビゲーターもいたので退屈さを感じることはなかった。

移動の合間に桃畑をみる。
2021年・春の気温は高くて通年より1週間ほど早く開花。
ほとんど散ってしまっていたがここはだいぶ残っていた。

04 日川中央葡萄酒

良質で安心・安全なワインを提供するために栽培、収穫、醸造、販売を家族4人で賄っているワイナリー。

別名「リエゾンワイン」。リエゾンはフラン語で「結ぶ」、「繋ぐ」という意味。
赤白、葡萄ジュース合わせて11種。

日川中央葡萄酒

時間もお昼に近くなったので、午前中よりワインラバーたちが増えてきた。

日川中央葡萄酒の甲州シュールリー

甲州シュールリー。
辛口。
辛口だが優しい味。普段飲みに良い。

日川中央葡萄酒の試飲コーナー

他にもサンセミヨン、ロゼ、マスカットーベーリーAを試飲できた。
それぞれ特徴があり、購入を悩みに悩む。

05 北野呂醸造

「量より質」をモットーにぶどう栽培から醸造、瓶づめまで一貫したワイン造りを心がけているワイナリー。

北野呂醸造

試飲は10種類前後。ヴィンテージワインを中心に試飲できた。

北野呂醸造の甲州シュールリー2019

甲州シュールリー2019
519本限定。キリッとした味わい。

北野呂醸造のシャルドネ2014

シャルドネ2014は軽めなバター感。

おつまみじゃがいも。
自家栽培のジャガイモをいただく。
歩き疲れたよいタイミングで炭水化物ゲット。シャルドネ合わせてみたらよかった。

北野呂醸造のサンセミヨン2018、2019の飲み比べ

セミヨン2018は甘口で成熟したかんじ。
セミヨン2019は18に比べるとさわやか。

北野呂醸造のマスカットベーリーA

続いてマスカットベーリーAの比較。
MB2019は少しタンニン。
MBA2020は2019に比べると甘さを感じた。

北野呂醸造のメルロー2015

メルロー2015
タンニンが強かったので牛肉と合わせたい。

北野呂醸造のカベルネ・ソーヴィニヨン2012

カベルネ・ソーヴィニヨン2012
先のメルローより飲み口が柔らかい。
くすんだ色、綺麗に成熟していた。

北野呂醸造のベーリーアリカント

ベーリーアリカント2020
色味と裏腹にさっぱり。
在庫ほぼなし。
香ばしく焼き芋の味。

北野呂醸造のシャルドネ畑の見学

ここで畑の見学のアナウンスがあったので急遽参加。
ワイン片手に造り手から話を伺う。

あまり高くすると作業効率は悪くなるのでこの高さに。
他のワイナリーと比べるとここは特に低い。

シャルドネの畑25年。奥の畑は35年もの。
ちなみにサントリー 登美の丘は60年でフランスでは70年だそう。

今回試飲はできなかったが、普段飲みに最適なド定番な一升瓶ワイン。

06 新巻葡萄酒

新巻葡萄酒の外観

創業1930年。ブドウ酒造りを代々受け継いでいる家族経営のワイナリー。
「100年先も変わらず愛されるワインを造り続ける」をヴィジョンにどんなヴィンテージであっても品質保持を目標としている。

赤いキッチンカー「ROCKIN’ PiZZA」による石窯焼きピザの提供もあった。

新巻葡萄酒の甲州2016.2017.2020

甲州2016.2017.2020の3種の飲み比べ。

個人的な好みはフレッシュな2020。
醸造家より当時の思い出を聴く。
楽しそうに甲州ぶどうの話をしていた。

2020年は7月に蔓延するベト病に悩まされてたが、8月には猛暑日が続く。
また台風の影響もなく、天候も良かったので果実味豊かなブドウが収穫できたとのこと。

こんな楽しみ方をできるのはワインツーリズムやまなしならではだ。

新巻葡萄酒の甲州の畑

隣に甲州のはたけ。思っていた以上に高さは低かった。

07 アルプスワイン

1962年創業。生産数は多くはないが、繊細さとバランス感を大事にする家族経営のワイナリー。

アルプスワインの試飲コーナー
13種類の試飲コーナー


サロン限定のワインがいくつかあってそれを中心に試飲していく。

アルプスワインのうたたねワイン(サロン限定)

うたたねワイン サロン限定。
オレンジだけど渋みもなく飲みやすいワイン。
醸しを上手に造っている印象。

アルプスワインの白桃のシラップ漬け

ウエルカムフルーツである手造りの白桃のシラップ漬け。
笛吹市内で収穫された白桃で造られている。

アルプスワインのプチカヌレとナチュラルチーズ塩クッキー

ハンドメイドなプチカヌレは食べやすいひと口サイズ。
香ばしい中程よい甘さと口あたりのよい固さ。

ナチュラルチーズ塩クッキーはグラナバターたっぷり。

プラチナムコレクション甲州2018
樽熟成6カ月。
こちらは有料 100円(税込)。

プラチナコレクション シラー2018
100円(税込)。
ほどよいタンニンがカヌレとマッチ。

シャインマスカットのワイン。300円(税込)。
山梨県産のシャインマスカットで醸造。
シャインの特徴をうまく捉えていて、他のとこより一番おいしい。
まさしく飲むシャインマスカット。

アルプスワインの隣の桃の花は満開だった。
標高の違いからかまだ満開の花をポツポツとみることができてラッキーだ。

バスの待ち時間に、地元で評判のフルーツサンドをWTスタッフが売り子をしていた。
1個600円(税込)。
数種類のフルーツと共に生クリームを合わせたおやつ。

08 ルミエール

明治18年から続くワイナリー。
石の発酵槽があって今でもその発酵槽で造り続けている銘柄がある。

ルミエール外観
ルミエールのプレステージ ミルズ

プレステージ ミルズ。
県内でも3社しか栽培していない品種。

初めて飲む品種。
完熟したミルズなので甘みが強い。バナナの風味。
ライチ、バラの香り。

光 甲州。有料。
マンガ神の雫でも登場したルミエールのフラッグシップワイン。
最初甘口に感じるが後味に酸がくる。

ルミエールの畑で飲むグラスワイン

メルロー畑の休み処。完璧な風景。

ギターの弾き語りが始まり、マンガ・ハートカクテルみたいな情景が続く。
ボッチ参加だけどな!

09 矢作洋酒

100年近い古民家の家族経営なブティクワイナリー。
無添加ワインの醸造は30年以上。
土造りからこだわった農業の延長上でワイン造りをしている。

矢作洋酒の外観

さっぱりした赤。デイリーワイン。
夕方にさしかかり、大勢がまったりしていたので、後ろ髪をひかれつつ早々に退散した。

10 マルス山梨ワイナリー

1960年設立。
鹿児島に本社を持つ本坊酒造によるワイナリー。
「芳醇な味わいと優雅な薫りのハーモニー」をテーマに自然豊かな薫うワイン造りに尽力している。

マルス山梨ワイナリーの外観
ウエルカムドリングの甲州スパークリング2018

ウエルカムドリングの甲州スパークリング2018。
辛口。喉越しがよい。
ツーリズムも終盤。疲れた身体に泡が沁みるw

合わせてチーズもいただく。

穂坂日之城 キャトル・ルージュ2018
メルロー、プチベルド、カベルネ、ソーヴィニヨン・ブランのブレンド。
わりと高価なワインなので試飲できたのはラッキー。

店内はセルフで無料試飲。サロン限定のワインやブドウジュースもあった。

ワインツーリズムやまなし 2021 春・桃の里笛吹市のおまけ

最寄りの駅JR中央線・石和温泉駅構内で見つけた甲州ワイン群の試飲機。
温泉むすめ・石和紅の破壊力w
笛吹市内にあるワイナリーのワインが試飲可能だった。
復習や、飲み忘れにも便利。

ワインツーリズムやまなし 2021 春・桃の里笛吹市のまとめ

ワインツーリズムやまなし 2021 春のバス内のアルコール
アルコールがここにも

吸い込む空気と久しぶりに見る風景、久しぶりに会う人、飲むワイン。
今回のイベントを通して日常は不変ではないことを思い知った。
ワイン造りのある日常に溶け込む感覚を改めて感じたイベントだった。

※2021年4月現在 個人の感想

この記事を書いた人

tiimo

生粋のめんどくさがりやのため、ズボラな家事な無印良品好きなヲッさん。 ストレスフリー生活したいがために整理収納アドバイザー 1級取得。2017年4月より生活提案ブログ更新中。日本ワイン好き。広告デザイナー。ワイフと娘ちゃんの3人家族。