日常:d school 日本フィルハーモニー交響楽団による「わかりやすいオーケストラ」参加レポート


みなの衆は「オーケストラ」という単語を聞くとどうだろう?

「敷居が高い」「ドレス持ってないし」
「知識がないと恥ずかしい」
「そもそもオーケストラって何?」「ソナタって?」

などなど…とさまざま印象があり、疑問は増えるばかり。実はあまり知らないオーケストラの世界。それらの疑問が解決できそうなイベントがD&DEPARTMENT TOKYO(以下d)で開かれたので参加した。

d school「わかりやすいオーケストラ」の概要

開催日時:2019年3月26日(火)
開催時間:午後7時30分~午後9時
開催費用:5,000円(税込)
参加人数:40名 + α

d school「わかりやすいオーケストラ」の会場の様子

2階の物販エリアがうまく片付けられて小さなライブ会場のようになっていた。早い時間帯からスタッフが準備していた模様。

山梨から参加だったので、少し早めに会場到着。リハを見学することができた。

D&DEPARTMENT TOKYO店内
おまけ:黄昏時のショップ内。

d school「わかりやすいオーケストラ」の内容

開場。九品仏のちょっと不便な場所にd東京店はあるのだが、ぞくぞく人が集まってくる。満員御礼。こころなしか暑かった。ちなみに田園調布駅からだと徒歩15分程度なことも初めて知った。

内容は以下のとおり。

・トーク①(およそ20分)オーケストラって何? / 交響曲って何? / 日本のオーケストラ
・カルテット演奏(およそ30分)
・ワークショップ(およそ30分)教育担当による音楽のワークショップ
トーク②(およそ10分)演奏に留まらない「日本フィル」の活動 の紹介

聞き手はデザイン活動家のナガオカケンメイ氏。語り手は日本フィルハーモニー交響楽団の山岸淳子氏。準備が整ったところで2人によるトークがスタート。

d schooclわかりやすいオーケストラでのナガオカケンメイ氏
ナガオカケンメイ
デザイン活動家。ロングライフデザインを提唱するD&DEPARTMENT PROJECTの創設者。

d schooclわかりやすいオーケストラでの山岸純子氏
山岸淳子
日本フィルハーモニー交響楽団の理事長付・特命担当。著書に「ドラッカーとオーケストラの組織論」(PHP新書)がある。


アルテックのハイチェアにかけながらリラックスムードでナガオカ氏の質問にざくざく山岸氏が答えていく。

気になったお話をいくつか…。
オーケストラという言葉の由来はギリシャ語から(オルケーストラ)。古代ギリシャの円形劇場の中の舞台と観客席の間にある半円形の場所を指す。

今まで手法とかと思っていのでオーケストラは場所を示す言葉だったとはビックリした。

また、300年以上前に製作された楽器が今でも使われていること、オーケストラとは合奏団一般をさすとすると「世界最古のオーケストラ」は日本の雅楽だと言われていること、ソナタについても学んだ。


ハンマーで床をたたく。マーラー作曲の交響曲第6番に使われる「楽器」。
任天堂のゲーム「アイスクライマー」みたいだ。(古)


交響曲の構造は4つの楽章から成り立っている。

<ブラームスの交響曲の例>
第1楽章…起(ハ単調、ソナタ形式 テンポ=速い)
第2楽章…承(ホ長調、複合3部形式 テンポ=中庸)
第3楽章…転(変イ長調、3分形式 テンポ=やや速い)
第4楽章…結(ハ単調、ソナタ形式 テンポ=速い)

身近な楽曲としては「キラキラ星」がわかりやすい。(A、B、サビ… 有機的な物語を構成)


日本国内にあるプロとしてのオーケストラは、日本オーケストラ連盟正会員だけで25団体。日本フィルは将来の演奏者を育むため教育プラグラムが充実している。
わかりづらいが写真は子どもたちにチェロ演奏を楽しんでもらっている。

d school「わかりやすいオーケストラ」のカルテット演奏

トークが終わると生演奏に入った。ヨーロッパ遠征に出発する精鋭の若手4人だ。この距離で聞けるのはまたとない機会。

演奏は佐藤駿一郎 / ヴァイオリン、岡田沙弓 / ヴァイオリン、小中澤基道 / ヴィオラ、石崎美雨 / チェロの4名。


演奏曲は
・モーツァルト:《アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク》より第1楽章
> ・チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番 第2楽章《アンダンテ・カンタービレ》
> ・ソーラン節
> ・80日間世界一周
> ・(アンコール)愛の挨拶

しばし、撮影の手を止め、演奏に耳を澄ます。

d school「わかりやすいオーケストラ」のワークショップ

演奏後に日本フィルの教育担当である伊波睦氏によるワークショップが開かれた。


伊波 睦氏(写真中央)。
日本フィルハーモニー交響楽団のトロンボーン奏者。同楽団のエデュケーショナルプログラムの企画・実践の中心的役割を担う。愛称はポンくん。


伊波氏の指導のもと、
We will rock you / キリンラガーのリズムを使って / sumer is icumen in / フィンランド(春の賛美歌)と日本の春の曲(ユーミン:春よ、来い) / ヴィヴァルディ「春」をいろいろ学ぶ…。

CMソングからミニマルミュージック、はたまた賛美歌まで様々な楽曲で楽しくワークショプを学べた。

d school「わかりやすいオーケストラ」の歴史の紹介と演奏者への意気込みを聞く


ワークショップが終わり、再びトークへ。
ここでナガオカケンメイ氏による日本フィル愛が爆発。
d design travel 東京号で執筆した「オーケストラとは何か?」、みんなに知ってもらいたくて自身が得た感動を共有したい想いからd日本フィルを発足した話が続く。


話話題が変わり、日フィルの歴史へと続く。元々は放送局のオーケストラだった日本フィル。突然放送局から解雇され、それに抵抗していた時の当時の貴重な写真をみる。オーケストラなのに行動はかなりロックだ。


最後にヨーロッパ遠征に向かう若き演奏者に話しをうかがった。物言いは静かだったが、それぞれヨーロッパ遠征に懸ける想いを言葉にしていただいた。

d school「わかりやすいオーケストラ」のまとめ

こういった文化・芸術活動に理解ある企業は年々減少している。経済状況もあるが、オーケストラはなくしてはいけないものの一つ。
今回のd schoolは日本フィルが2006年以来実施する「第6回ヨーロッパ公演」の成功と「社会的・教育的活動の充実」への支援として参加費より一部の収益が寄付される。
楽しみ方はフリーダム。クラシックだから、オーケストラだからといって心の中での敷居を高くせずに好きなスタイルで楽しんでいきたい。
自由は音楽。パジャマでオーケストラを聴いたっていいじゃないか。

この記事を書いた人

tiimo

40半ばのヲッサン。
夏は40℃以上、冬は雪と風が舞う盆地での生活をつづります。
地元系グラフィックデザイナー。自称甲州ワインエヴァンジェリスト。
2018年整理収納アドバイザー1級を取得。